おくやみ 佐藤 良純 大正大学名誉教授
マリック先生の訃報をお知らせしたばかりなのに、時を経ず再びこのようなお知らせをしなくてはならないことは大変残念ですが、当会の世話人をお勤めいただいておりました佐藤良純(さとう りょうじゅん)先生が去る2022年10月30日にお亡くなりになりました。この場をお借りして心より哀悼の意を表します。
佐藤先生は、昭和7年(1932)、東京・文京区の浄土宗 光圓寺にお生まれになりました。
1959年に大正大学大学院修士課程を修了され、インドへ渡り名門デリー大学の大学院に留学。1962年に同大学院博士課程を満了されました。
留学生活時代のお話は、当時のインドの様子をありありと想い起こさせる非常に楽しいものばかりでした。現地での生活を生き生きと綴ったコラムの連載を月刊『浄土』誌にて展開されており、当サイトでも「インド渡航歴40回超! インド・釈尊あれこれ紀行」としてご紹介しております。
インドから帰国され、同年9月からは大正大学仏教学部の助手となり、そのまま講師・助教授・教授と進まれ、後進の学生に仏教とインドに関する幅広い教えをお伝えいただきました。
2002年には定年退職され、名誉教授に就任。その後も度々インドに足を運ばれ、生涯に渡印40数回、各地の仏跡をくまなく巡られました。
日本の仏教界が一致団結して建立したビハール州ブダガヤにある「印度山日本寺(いんどさん にっぽんじ)」を運営する国際仏教興隆協会の評議委員も務めておられ、同時に当ネットワークの設立にも大変ご尽力を頂きました。
当サイト開設に際し「学ぶ・知る」コラム第一号としてお寄せ頂いたのも佐藤先生の『変貌するインド』(https://tsunagaru-india.com/knowledge/%e5%a4%89%e8%b2%8c%e3%81%99%e3%82%8b%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%89/)の稿でした。
青春時代を過ごしたインドに熱い情熱を傾け、生涯現役で日印文化交流にご尽力下さった佐藤先生に改めて感謝と哀悼の意を捧げます。
日印文化交流ネットワーク事務局
更新日:2022.11.02